ぞうさんニュース

蜂によるアナフィラシキーショックに気を付けましょう

酷暑のピークを過ぎたようですが、日中30度越えの日々はまだ続きそうです。ようやく外で作業や自然の中での外遊びができるようになってくると、意外と多いのが蜂刺傷です。
先日も農作業のご婦人が来院されました。手指を黄色アシナガバチのような蜂に刺されたため、針が残っていないか確認後毒を絞り出し、輪ゴムできつくとめて作業を続けました。1時間経過したからもういいだろうと輪ゴムを外したところ、一気に全身が真っ赤になり喉が締め付けられるようになってきたと、駆け込んでこられました。確かに針は残っていませんでした。通常の処置を行っていると、20分ほどで血圧が低下してきました。アナフィラキシーショックです。この時点でショックへの治療も行い、事なきを得ました。
① これまで何度も蜂に刺された経験がある。
② アナフィラキシー用の自己注射も携帯していたことがある。
③ 今まで何もなかったので油断していた。
④ 注射薬は1年毎に新しいものと交換していなかった。
アシナガバチの針には先に返しがないので、1匹が何度でも刺してきます。1回刺されたらその後1~2年間は刺されないように気をつけてください。
アナフィラキシー症状は、5~20分ほどで現れます。皮膚症状が一番速いですが、不穏状態、冷や汗、呼吸困難(喉が締め付けられる他)、血圧低下など循環不全、意識低下が急速に進行し、医療受診に到達できないケースもあります。とりあえず循環機能を救うために昇圧剤の注射をその場で行うことが望まれます。
 仕事などで繰り返し刺される可能性のある方は、日ごろからアナフィラキシー用の自己注射薬を携帯するなど十分な配慮をお願いします。
 食物アレルギーのアナフィラキシーに対しても同様の自己注射による処置が認められています。当院にご相談ください。

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