ぞうさんニュース

2021年6月号 α-Gal(アルファガル)症候群

α-Gal(アルファガル)症候群~2009 年に初めて報告された新しいアレルギー疾患です~

α-Gal とは?

2 個のガラクトースという糖が結合したオリゴ糖の一種です。
人体の中では、タン パク質に結合して存在しています。

この糖は牛肉・豚肉の成分で、牛肉・豚肉アレルギーの原因のひとつと考えられています。
症状は一般的な即時型食物アレルギーと違って発病までの時間が長く、食べ てから 3~8(~10)時間後に、吐き気・腹痛・下痢という消化器症状と蕁麻疹です。
従って気づかれにくい食物アレルギーの一種です。
少ないですが、アナフィラキ シー反応も起こします。
他には、羊・ヤギ・馬・鹿・海獣・犬・ネコにも含まれています。
魚類にはありませんが、牛肉アレルギーのひとでカレイの魚卵には交叉反応を示す例があります。

やっかいなことにマダニの消化管にも存在し刺されると皮内に α-Gal が入り込んでしまいます。
マダニの幼虫は 1 mmサイズで気づきにくく、何度もかまれると知らな いうちに α-Gal に対するアレルギーが出来上がってしまっていることがあります。

季節的には春から秋、野山などの草木の中にいます。外にいるイヌやネコにも見 かけます。
お子様にはダニ予防の薬品を身に付けたり、身近に付けたりすることを お勧めします。(イカリディン、ディート)

普段アレルギーの原因とされている家ダニ・ハウスダストは生物を刺すことは無く、α-Gal も持っていません。

抗がん剤の一種にも α-Gal を含むものがあります。
このアレルギーのある人は がん治療に有効であっても使えません。
マダニの生息の多い地域で、この抗がん剤に 対するアレルギー反応が多いことは知られています。

マダニはリケッチアも媒介して、日本紅斑熱を発症させることがあります。
発症 すると重症化することがあります。(伊勢志摩半島のある地域には多く見られるよう です。)
コロナ禍では、ひとの少ない外遊びをさせたいですね。ハチなどと同様 注意を払いながら楽しみましょう。


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