ぞうさんニュース

2020年7月号 忘却曲線って?

忘却曲線って? 勉強してもすぐ忘れちゃうんだよねぇ・・

ヒトの長期記憶には、言葉にして表せるものと言葉では表せないものがあります。
言葉では表せない記憶は、5月号で述べた運動系の記憶(手続き記 憶)です。

一方感覚から入った短い記憶からは言葉で表せる出来事記憶(エピソード 記憶)になり、海馬という脳内の貯蔵庫で蓄えられると長期記憶となります。
この記憶は繰り返し思い出し(想起)をしないと忘れてしまいます。
言葉で表せる記憶には、学習や日常生活で使う意味記憶というものもあります。
いわゆる知識(心的辞書)に当たるものです。

日々繰り返しの経験の中 で、ある出来事に意味があることをいつの間にか「知っている」と思うよう になると、それは知識となっているのです。
乳幼児期では、「行動⇔見る」 と「聞く⇔話す」経路を使って知識を増やします。
「読み⇔書き」経路を使 えるようになると、学習することで急激に知識を増やすことができます。
出来事記憶では、あらゆる感覚が思い出す手がかりになります。

例えば「カ レー」と聞いて味やかおりの他に、カレーにまつわる様々な出来事や感覚を 思い出します。
記憶力をよくするにはそのような記憶の手がかりをたくさん用意することがコツです。
それが学習になるとなかなか手がかりを作ることが難しいのが実情です。
そこで私たちは方略として、「歴史の年代や元素記号の語呂合わせ」、「英単語は語源ごとにまとめ」、「場所と結び付けて覚える」などを行っています。
しかし最良の学習法は、「思い出すこと」です。
それも一度忘れかけた状態 から思い出すことが非常に有効な訓練になるとのことです。

「エビングハウスの忘却曲線」:

一度覚えた知識を完全に忘れる前に復習すると、忘れにくくなることを示しています。

記憶保持率は、記憶してから20分後には 58%、1時間後には 44%、1 日後には 33%まで落ちてしまいます!
従って一夜漬けはあまり効率的な勉 強法とは言えません。
ではどうすれば?
勉強した翌日に1度目の復習を、そ の1週間後に2度目の復習、その2週間後に3度目、さらに1か月後4度目の 復習を行うとよいとのことです。

それ以外には、自分が能動的に取り組む「アクティブラーニング」を行うと、 想起の手がかりが増え、記憶の定着が促進することが分かっています


☆休日当番

7/ 5(日) 24(日) 9時~17時 tel必要

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