ぞうさんニュース

2019年6月号 質の良い眠りはこころとからだの栄養です

質の良い眠りは こころとからだの栄養です!

日本小児神経学会で「子どもの眠り研究会」に参加してきました。

日本の子供たちの睡眠時間は、相変わらず世界で一番短いとのこと。
睡眠は、うとうとする傾眠期 からぐっすりとなる深睡眠期、その後夢を見るといわれているレム睡眠を周期的に繰り返しています。
深睡眠期には、疲労回復のためにいくつかのホルモンが脳内から分泌されています。

一つは「成長ホルモン」で、育ち盛りの子どもの骨の発育に欠かせないものです。
骨の伸長が止まった成人でも、お肌の回復をはじめとして美と健康維持に欠かせないホルモンです。

二つ目は「抗利尿ホルモン」で、腎臓に働きかけて尿量を少なくし、濃い尿を作り膀胱に溜めやすくします。
このホルモンが充分出てこないと、昼間と同じ尿量となりおねしょのもとになります。
三つ目は「メラトニン」で、睡眠の質を良くして熟眠感を引き出します。
レム睡眠期には、昼間あった出来事を海馬という記憶中枢から出し入れすることで、長期記憶を確かなものにしています。
睡眠中は自律神経もお休みモードに入り、それにしたがって内臓の機能もお 休みします。
心拍も呼吸もゆっくりになりますよね。
質の良い眠りを妨げている「遅寝」「入眠困難」 夜中に何度も目覚めてしまう「中途覚醒」が話題にあがっています。

乳幼児期では夜の8~9時ころには眠る、学童期でも9時までには眠る、中学生でも 10 時には眠 ることが、良睡眠に不可欠です。
これらの入眠を邪魔しているものには、いつまでも明かりの刺激が 強いことが上がっています。
特に保護者や本人が電子機器(TV、PC、スマホなど)やゲーム機使 用を夕食後続けることや、
布団に入っている子どもの隣で保護者が電子機器を使用することでも、脳 が興奮してしまい入眠困難を起こしているようです。

睡眠時間が短いと上にあげた大切なホルモンや 自立神経の十分な働きを望めず、すっきりした目覚めを感じられず、機嫌が悪く、ぼーっとしたり、 頭痛がしたり、食欲が無かったり、学校や仕事に行く意欲がわきません。

大人では昼間の眠気、子ど もではADHDの様なハイテンションを引き起します。
中途覚醒の要因で多いものは、鼻づまり、い びき、せき、かゆみなどの感染やアレルギー症状があります。
病的なものとしては、睡眠時随伴症、 睡眠呼吸障害、ムズムズ足症候群などがあります。
朝日を浴びて早起きし、早くぐっすりと眠ること で、機嫌よい元気な子どもが育ちます。
親自身も健康でありたいです。子どもと一緒にいる時は、夜 の 9 時以降の外出、食事、電子機器の使用はできるだけ減らすとよいそうですよ。


☆プールが始まる前に

水いぼ(伝染性軟属腫)は見つけたら 拡がらないうちに早めに処置しましょう。
痛み止めをしみこませた テープを貼って処置します。詳しくは受付にご相談ください。

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