ぞうさんニュース

2018年6月号 「ゲーム依存」が疾患に

「ゲーム依存」が疾患に!

世界保健機関 WHOでは、さまざまな疾患の定義や診断基準を世界で 統一した考え方にまとめ、診断・治療・研究に役立ています。

オンラインゲームなどのゲームへの依存が、現在改訂作業中の国際疾病 分類第 11 版(ICD-11)に新たに収載される見通しです。

2017 年 12 月に公開されたICD-11 の最終草案では、嗜癖行動に よる障害として Gaming disorder(ゲーム障害)が盛り込まれました。 Gaming disorder は、「持続又は頻発するゲームに興じる行動パターン」 と説明されています。具体的な症状として

  1. ゲームへの衝動がコントロールできない
  2. 人生や日常生活の何よりもゲームを優先する
  3. 悪影響があってもゲームに熱中し続ける

等を挙げています。
原則としてこれらの症状が最低 12 ヶ月以上続いた場合、Gaming disorder と診断されます。
ただし、すべての診断基準を満たしており、

症状が深刻な場合には、12ヶ月未満でも診断できるとされています。
当院でもこの疾患に相当する方を 2 名診療中です。
またここまでの症 状でなくても、頭痛・肩こり・倦怠感などの不定愁訴を訴える子どもさんの中に「メディア漬け」の方をよく見かけるようになりました。
日本小児科学会・アメリカ小児科学会では、テレビも含めメディア視聴の時間は 1 日合計 3 時間までをお勧めしています。
メディア接触の時間をコントロールして上手に付き合っていきましょう。 心身ともに健やかな子ども達であってほしいものです。

ページトップにいくゾウ!