ぞうさんニュース

2017年12月号 聞こえの話

赤ちゃんの子育て情報

聞こえの話 ~長崎県耳鼻科医 神田幸彦先生のお話しから~

「新生児聴覚スクリーニング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
出生した 産科医院や病院では、N-ABR という器械を使って生後間もない赤ちゃんの聞こえの 検査を行います。
昨年ようやく三重県内のすべての産科医院・病院でこの機械を整え 使用出来るようになりました。
(助産院ではまだまだのようです。)
先天性難聴を早期 発見し早期治療・療育をすることの大切さが当たり前のように言われるようになって きています。

先天性難聴の3大原因

  1. サイトメガロウイルス感染症 10%
  2. 先天性奇形(内児奇形、蝸牛神経奇形) 20%
  3. 遺伝性難聴 50%

サイトメガロウイルスに胎内感染すると、胎児に種々の影響を遺しますが、その一 つが難聴です。
胎内で既に重度の難聴になっている場合から、まだ殆ど影響を受けて ない場合まであります。
しかし感染症であるため乳幼児期に難聴が進行していくこと がしばしばあります。
新生児期に難聴を疑ったらなるべく早期にサイトメガロウイル ス感染かどうかの検査を受け、診断が確定すれば直ちに抗ウイルス剤を使うことが強 く勧められています。
その他の難聴であっても、生後6か月までには補聴器を装用す ることも強く勧められています。
様々な生活音を知ること・言葉の発達にはとても大 切です。

ただこの検査は有料で、自治体からの援助は限られた地域でしか実施されて いません。
(現在伊勢市とその周辺の自治体が費用の一部の負担のみ。)
長崎県では、新生児聴覚スクリーニング率が 99~100%で、早期からの取り組み(補 聴器、人工内耳・早期聴能訓練・言語訓練など)の効果が上がってきています。
なぜN-ABR受診率が日本一高いのか?
県や自治体が費用負担を行ったこと、その後 の取り組みを長崎県内の大きな医療機関耳鼻科が積極的・精力的に取り組んでいる結 果でした。
この講習会の講師である神田幸彦先生は、ご自身人工内耳を装用されています。
そのことを言われなければわからない話し方でした。


☆年末年始の休診・診療日

12/30(土) 午前のみ
12/31(日) 休診
1/1(月) 休診
1/2(火) 休日当番9 時~17時
1/3(水) 休診
1/4(木) 休診日

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