その他
2016年7月号 お口の健康と唾液
☆お口の健康と唾液 日本小児保健協会学術集会 報告
渡部茂 先生の 会頭講演から
口内の健康は、年令問わず全身の健康の源であることがすでに証明されています。
口内の機能と環境の維持を唾液が制御していることも分かってきています。
1 日の総唾液分泌量
大人で 1L 未満、5 才児で約 550ml 結構多いですね!
▲起きていて、しゃべるか、じっとしているとき
ゆっくりと口内粘膜や歯面上を、0.1mm の薄いフィルムとなって流れて防御 している。
1.1ml の唾液がたまる頃、平均40秒間に1回の割で 0.3ml の唾液を飲み込み、 0.8ml 残る。
このように循環することで、細菌を洗い流し、微生物の作った酸 を希釈してpH 6.0~6.5とほぼ中性を保っている。
歯みがきをサボってプラー ク(歯垢)がぶ厚くなると、唾液が歯面まで届かないので pH が低下し、虫歯 の始まりとなる。
▲飲食で増加。
酸味が強いと 1.5 倍になる。
pH2~4 の清涼飲料水を飲んでも歯が ざらざらにならないのは、この pH7~8 の大量の唾液が希釈してくれるから。
虫歯のもとである酸を中和することは生体にとって重要な防御機構のひとつ。
食べ始めから飲み込むまでの時間は、噛み砕きだけでなく食塊の水分量も重要 な因子。
食塊をよくかむことで唾液をしっかり混ぜ込み消化しやすくしている。
お茶や汁かけで流し込むと、唾液の働きを充分に利用できない。
▲睡眠時の唾液分泌はほとんどゼロ。
睡眠前に飲食しそのまま寝ると、口内は無 政府状態になると考えられていた。
しかし最近、口腔粘膜に張り巡らされてい る小唾液腺から出る粘液が、睡眠中の口内環境を良好に維持していることが分 かってきた。だからと言って歯垢をためては元も子もないですよね。
▲乳児期や幼児期早期のよだれ
少ないより多い方が健康には有利なようです。
☆お知らせ
日本脳炎2期、DT、MR2期(年長児)など、夏休みを利用して接種しましょう。
接種時間:月~土(MR のみ隔週水土)午後 1:30~2:30
7/17(日)休日当番
休日当番9時~17時 受診される方は、必ず確認 の TEL をして下さい。
保険証、福祉受給者証等忘 れずに持ってきて下さい。