ぞうさんニュース

B 型肝炎ワクチンのお勧め

B 型肝炎ウイルスの感染経路には、血液などを介して伝染する水平感染とウイルスに持続感染している母親から母乳を介して伝染する垂直感染があります。

前者は医療従事者などへのワクチン接種を、後者は赤ちゃんが生まれてすぐにγグロブリンとワクチン接種、人工栄養にすることで防ぐ手立てにしています。

1. 年令が小さいほど、感染すると持続感染になる割合が高いこと（特に 5 歳以下）
2. B 型肝炎ウイルスにも複数の遺伝子型があり、A 型遺伝子を持った B型肝炎ウイルスでは、持続感染を起こしやすく、このタイプの B 型肝炎ウイルスが日本でも増える傾向にあること
3. B 型肝炎ウイルスにかかっても、70～80％の人は無症状、20％は急性肝炎となり治癒。まれに劇症肝炎もある。
   しかし持続感染の状態になると、約 10％の人が慢性化し、肝硬変、肝がんに進行するといわれていること
4. 水平感染が血液以外に、涙、唾液、尿からでもありうること
5. B 型肝炎ワクチンは、3 才までに接種すると抗体が良く上がること等が分かってきました。

したがって B 型肝炎ワクチンは、肝がん予防のワクチンともいえます。
多くの自治体では、残念ながらまだ公費負担にはなっていません。
他のワクチンでは一部あるいは全額援助のものが増えてきています。
その援助で浮いた自己負担分を B 型肝炎ワクチン3 回分にまわしてあげてはいかがでしょうか。
ご希望の方は、当院にご相談下さい。

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