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2009年5月号 抗ヒスタミン剤はけいれんを誘発しやすい?!
抗ヒスタミン剤はけいれんを誘発しやすい?!
日本小児科学会報告(順天堂大学 新島新一教授)
ヒスタミンとは?
全身の組織に存在する。
特に、皮膚や気道の肥満細胞の中に、高濃度に 分布している。
ヒスタミンが放出されると、皮膚ではかゆみが、鼻ではむずむず感、くしゃみや鼻水が出てくる。
胃では、胃酸の分泌を増やす。 胃酸が増えすぎると、胃粘膜を荒らし、胃潰瘍となることもある。
抗ヒスタミン剤
これらの症状を抑えるのに、ヒスタミンの働きをブロックする各種の抗ヒスタミン剤が使用されている。
鼻水を止める薬、じんましんなど皮膚のかゆみを止める薬、抗アレルギー剤、乗り物酔いの薬、胃潰瘍の薬などである。
脳内のヒスタミンは?
- 覚醒系の神経伝達物質で、頭をすっきり目覚めさせる働き
- 満腹中枢を刺激して、食べることを止める働き
- 発熱時に、食欲を抑え、飲水行動を起こして熱を下げる働きをする。
従って、脳内へ移行する抗ヒスタミン剤は眠気を誘発する。
風邪薬の注意書きに、眠気を生じるため車の運転を 控えるように書いてあるのは、抗ヒスタミンの作用のためである。眠い状態は、けいれんを誘発しやすい。
けいれんのある人や、低年齢児には なるべく使わないか、脳の中へ入らないタイプの抗ヒスタミン剤を使用するとよい。
欧米では、4~6才以下の児には眠気をきたす抗ヒスタミン剤の使用を禁止する方向にある。
☆休診のお知らせ
5月29日(金)休診
5月30日(土)休診
学会出席のため休診とさせていただきます。
☆お知らせ
- 各種ワクチン受付しています。DT (二種混合)、MR(麻疹、風疹)ワクチンなど、早めに接種しましょう。
- 月に一度の保険証の提示お願いいた します。