ぞうさんニュース

2007年5月号 小児肥満とアレルギー

報告・・・日本小児科学会に参加してきました。

~京都、滋賀の小中学生5万人規模の疫学調査から~

  1. 肥満のある人では、喘息や皮膚炎が多い
  2. 肥満のある人では、鼻炎、結膜炎は少ない。
  3. 女子においては、肥満があると、有意に喘息有症率が高い。(P=0.009)
  4. 女子においては、肥満があると、有意に結膜炎の有症率が低い。(P=0.01)
  5. 男子では、 肥満があると、鼻炎有症率が低い。(P=0.04)
  6. 肥満があると、皮膚有症者の重症度が有意に高まった。(P=0.01)

脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインの免疫学的影響や、肥満を引き起こすストレス、食習慣、生活習慣の影響が考えられ、この問題の見直しが同時に、喘息 皮膚炎などのアレルギー疾患対策につながる可能性を示唆している。

イヌ、ネコの飼育が小児アレルギー疾患の発症に与える影響
〜岐阜大学〜

314人の出生前後に、イヌ、ネコ飼育のアンケート調査を実施。
臍帯血中の IgE(I型アレルギーの抗体)を測定し、生後 6ヶ月と1 才2ヶ月時に再度同じアンケート調査を実施した。

  1. 生後6ヶ月で174人が医師の診察を受け171人が血液検査を受けた。
    アトピー性皮膚炎の有病率は、イヌを飼育すると高い傾向にあった。
    又、生後6ヶ月でイヌ、 ネコに感作されている人(イヌ、ネコに対する IgE抗体を有している人)は、全て飼育歴のある人で、イヌについては室内飼育の方が感作されやすい傾向にあった。
  2. 1 才2ヶ月で、同様に157人中151人が検査を受けた。
    アトピー性皮膚炎の有病率は、イヌに感作されていても減少していた。
    ネコについては明らかな結果が出なかった。
  3. イヌ、ネコを飼育している人は、その後ダニ、ハウスダストに感作される率は明らかに高かった。

麻しんが流行しています

都心を始め、関東地方では麻しん患者が増加しています。
これから 連休が始まり集団行動、旅行が多くなり、例年 6 月は麻しん流行のピ ークとなりますので、麻しんワクチンを接種しましょう。

☆5月12 日は「看護の日」

近代看護を築いたナイチンゲールの誕生日にちなみ制定されたのが由来です。
看護の心、ケアの心、助け合いの心を私たち一人ひとりが 分かち合うことが必要で、このような心をだれもが育むきっかけとなるようにという願いがこめられています。

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