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2015年12月号 日本てんかん学会の報告
今年の日本てんかん学会の報告より
「子どものゲーム、ネット依存・中毒の脳波研究とてんかんについて」
~ 久場川こども発達クリニック 久場川哲二先生~
2014 年 4 月からの 1 年間の 18 歳以下の受診患児総数:640 名中、ゲーム、 ネット依存・中毒と思われると 322 名に脳波検査を実施。脳波異常を認めた 場合、ゲーム、ネット時間を減少させることだけを行い、再度脳波検査を行 った。
脳波検査実施 322 名中 116 名(36%)に脳波異常があった。
性別では男児 79 名 (68%)、女児 37 名(32%)であった。このうちゲーム、ネット依存・中毒と 診断したのは 96 名であった。
脳波異常の内容は、棘波 27 名(20%)、全般性棘徐波 26 名(19%)、光刺激 14 名(10%)(重複あり)とてんかん発作につながる異常波であった。実際、意 識減損、興奮時の記憶欠如などてんかん発作を呈する児もみられた。
ゲーム、ネットの中止や減少だけで脳波が改善した症例数は、男児 37 例(改 善率 47%)女児 13 名(改善率 35%)、脳波異常の種類では棘波 13 名(改善率 48%)、全般性棘徐波 13 名(改善率 50%)、光刺激 7 名(改善率 50%)であった。 ゲームの開始時期は幼児期から小学生低学年が多かった。
これらの子どもたちの診断名は、ゲーム依存・中毒、発達障害、不登校で小中学時期のゲーム から PC、SNS の依存・中毒への移行が多く、無気力、いらつき、衝動行為 などが見られた。
この結果から、幼児期からのゲーム・ネット抑制と家庭、学校での教育が必 要であると述べています。
最近は泣き止まない乳児にスマホを見せて子守り 代わりにしていることもあるようです。
メディアを子どもに与える場合は、 保護者がしっかりとルール作り、大人が守ることが求められています。
かとう小児科 年末年始 休日・診療日
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